vol.2 造形作家/はたのあつし

造形作家として未来の芸術家を育てる

開設16年目を向かえたアトリエ波。1階はギャラリー。2階は生徒達が美術を学ぶアトリエ。壁には、生徒達のデッサンが展示されている。パワー溢れる力作。緊張感がみなぎる。加納高校の美術科に合格した歴代生徒の自画像や、美大芸大に合格した高校生の数々のデッサン。生き生きと力強い鉛筆のタッチ。絵が上手いという事はデッサンが上手いという事。自信を持って送り出したい。美術系の大学を目指す高校生はさらに厳しい。3~6時間でデッサンを仕上げる実技試験の合格に備えて、腕を磨く。「厳しく指導しますよ。かなり体育会系です。(笑い)」穏やかな眼差しの中に、芸術の道を志す厳しさが伝わる。「本当は楽しんで描いてもらいたい。なぜなら、その気持ちは絵に伝わるから。」昨年、木の造形コンクールで武儀東小6年生が円空グランプリを受賞。倉知小6年生が金賞受賞。2校とも、はたのさんの図工指導のもと、元気で楽しくなる作品が発表された。今日もアトリエ波では関の芸術家のたまごたちが着実に育ち始めている。

絵のような。彫刻のような。版画のような。
不思議な絵画の世界を創り上げた。はたのワールド

素材は木。しかしそれは絵画。1.4mmの厚みの中に、立体感、質感、色彩を加え、空間世界を創り上げる。その繊細な技法には、職人芸的な技術が光る。1955年には、著作権協会に「WOODEN PICTURE」の名称と技法を知的所有権登録をした。今年で17年目を向かえ、150作品以上を製作。最初は、友人の結婚祝いのために製作した。油絵だと、質感も重く感じるし、飾る場所も考えてしまう。気軽に、飾って楽しんでもらいたいから、あたたかみが感じられる木を素材に選んだ。はたのさんの優しさが溢れる絵画の世界観がそこにある。
さらに美術を通して人々と繋がっていきたい。「ちょっと、ここに絵を描いて。」と、毎年地元の神輿作りや灯籠の着色を頼まれたり、「非常勤講師に来て。」と、声をかけて下さると嬉しい。自分が必要とされることの大切さを実感する。美術を通してコミュニケーションが深まること。それが楽しいし、喜びに繋がる。一つの表現や技法に執着することなく、やりたいことをやっていきたい。新たな世界に挑戦し続けるワクワクした気持ちは、夢を実現に変える。


はたのあつし 第12回展覧会

2011年 8月5日~8月15日
10時~17時(予定)
会場 アトリエ波 1階ギャラリー
初の水彩と版画の展覧会。葉書サイズの作品を展示。
入場無料

美大芸大進学実技
美術研究所&ギャラリー
アトリエ波

絵画教室 5歳~小学6年
美術高校受験志望中学生
美大芸大受験志望高校生
教員採用試験実技

〒501-3947
岐阜県関市上白金562-10
TEL 0575-28-4028
はたのあつし
http://www.ccn2.aitai.ne.jp/~big-wave/japanesemain.htm


アトリエ波の卒業生です。
兄妹でお世話になりました。

小森 義和さん

アトリエ波の卒業生第1号。高校3年生の夏から通い、先生の特訓で名古屋芸術大学デザイン科に合格。「短期間で受験まで持っていくのに先生は苦労されたと思います。」大学・大学院では 工業デザインを学び、今は工業デザイン関係の仕事をしている。毎日パソコンと向き合う生活で、どこかで自分のデザインしたものが使われていることに喜びを感じます。妹の油絵を見て、油絵も教えてもらおうとしましたが、波多野先生に「お前は デザインでよかった。」と言われ、油絵は1作だけとなりました。


小森 初香さん

高校の3年間、美術系大学を目指して、アトリエ波で実技の勉強に励み、金沢美術工芸大学に合格。初めは日本画志望だったが、波多野先生に「油絵に向いてるよ!」と勧められた。先生の指導を受ける中、描くたびに油絵の面白さに引き込まれていった。今は特別支援学校の講師をしながら、創作活動に励む多忙な日々。新しい、オリジナルの技法にも取り組んでいる。油絵にこだわらず いろいろな表現を試みたい。新作の発表が楽しみだ。

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